地方の人件費は安いけどそこで価格勝負なんかしちゃいけない。
私はどうも地方と呼ばれる地域で働いているらしいのですが、
地方には地方のメリットがあり、都会にはないデメリットもあります。
聞くところによると、都会ではなかなか人材が集まらないという悩みがあるようです。
それに比べ地方は、かなり安く人材を集めることが可能となります。
そして企業は地方へ 業務委託
でもね。これには一つ大きなデメリットがあるんです。
それは最低ラインで人材を集めてしまうとそのクラスの会社になってしまうということ。
最低ラインということは最低賃金に近い、しかもそれでは昇給は出来ません。
そのような会社に入り一生勤めたいと思う人は居ますか?
もちろん切羽詰った人ならとりあえず入りたいと思うことでしょう。
それでいざ自分が結婚するとなったら、ほぼ生活は困窮してしまいます。
そうなるとその人たちは安定がないことに不満を抱きます。
自己実現理論
マズローの自己実現理論というものがあります。
人間の欲求は主に5段階に分かれているということを提唱したものです。
(1)生理的欲求
(2)安全の欲求
(3)所属と愛の欲求
(4)承認(尊重)の欲求
(5)自己実現の欲求
と人間の欲求は5段階に分かれていて、低い次元の欲求を満たすと人はその上の欲求を満たそうとするものです。
最低ラインの賃金でやってくる人たちは主に一番下のレベルの生理的欲求(生きたいという欲求)を満たしたいがためにやってきます。
そうするといずれ次の段階である安全の欲求を満たしたいと思います。
それは何かというと経済的安定性もその一つなのです。
最低賃金というのは本当に最低賃金で、生活するのがやっとの給与です。
もちろん1ヶ月働いても生活保護に届くか届かないかのレベルになっています。
そこで人は、その上の次元の欲求である経済的安定を満たそうと、沢山働くわけなんです。
ブラック企業の出来上がりです。
でも最低ラインの賃金で働かせている会社では、いくら働いたところで、収益源がそれなんですから、上はありません。
その時に人が欲求を満たすためにとる行動は?
(1)転職
(2)できる人は起業
(3)人のいい人は会社にビジネスを提供
(4)何も出来ずに不満が募る
でしょう。
さて、低賃金の大量雇用で雇った人材のとる行動として、どれが多くなると思いますか?
一番多いのは(4)だと思います。
つまり社員が幸せにならない会社の出来上がりです。
次に多いのは?
私は転職だと思っています。
最悪ですね。もしその会社が何らかの特異な技術を保有した会社であれば技術情報の流出につながります。
つまり自分で自分の飯の種を捨てているわけですね。
あとは起業と会社内でのビジネス構築ですが、
就業時間というのは決められています。サービス残業をし、会社にビジネスを提供してくれる社員はどのくらい居ますかね?
起業は起業でもっと最悪です。
起業できるくらい優秀な人が抜けちゃうわけです。
結論として、会社にとっていいことなど何もない
せいぜいあるとすれば一時的な収益が会社に入るということ。
それを得られるのは上のほんのわずかな人たちということ。
そのビジネスモデルが終了を迎えたとき、歳を取った大量の人たちの首切りが待っています。
もっとも沢山の不幸な人たちを作る工場の出来上がりです。
あなたに人を解雇するスキルはありますか?
こういう場合地方の企業が取るべき行動とは?
決して最低ラインで仕事を受注するべきではありません。
もしこの事業を受注していなかったとして黒字であるならなおのこと。
少しの利益が上がるように受注し、その余剰金を使いビジネスを構築できる状態じゃなければなりません。
これが出来ない会社は目先の利益しか見えてない先が読めない会社又は
これを知っていながら意図的に実行する極悪会社でしょう。